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2007/08/19 (Sun) 『ブラックダリア』

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エーテルと言う名のチカラ、もしくは意思。

リリイ・シュシュのすべて 特別版 リリイ・シュシュのすべて 特別版
市川実和子、大沢・たかお 他 (2002/06/28)
ビクターエンタテインメント

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蒼井優シリーズ第四弾は、遂に彼女のスクリーンデビュー作『リリイ・シュシュのすべて』。

この映画は、インターネットの『リリイ・ホリック』というサイトに掲載された

岩井俊二の小説をベースに、彼が監督した01年の衝撃的な作品だ。

ネット、小説、そして映画という3つのメディアを横断して作られた斬新なものだが、

当時も今も、観る者の評価にこれほど落差のある映画も珍しいと思う。

と言うのも、最後まで観れない、観たくも無い人は別として、観終わった後に、

あまりにも心がヒリヒリと痛む映画だからなのだろう。 FC2 Blog Ranking

今も毎日様に新聞の紙面に踊る<いじめ><自殺>の文字。

この映画も、人生で最も不安定なミドルティーンの子供達の魂が揺さぶられ、

やがて壊れてゆく様を、透明で美しい映像とサウンドで包むように描いた問題作である。

ストーリーは、14歳の中学生・蓮見雄一(市原隼人)が、夏休みの西表島への旅行の後、

突然凶暴になったかつての親友星野(忍成修吾)やその仲間たちからイジメを受け、

《万引き》 《援交》 《レイプ》 《自殺》とエスカレートして行く日常をリアルに描いている。

そして、現実から逃避するかのように雄一は自らが主催する「リリイ・シュシュ」のサイトに

救いを求め、リリイの歌声に<エーテル>を感じ、すがる様に癒しを求める。

しかし、星野のイジメは加速し、クラスメイトの津田詩織(蒼井優)を脅して援助交際をさせ、

雄一にその見張りを命じるのだった。何も出来ず為すがままの雄一。救いを求める津田。

やがて星野は、過っての恋人であった久野(伊藤歩)をレイプする為に雄一を使い、

工場の跡地に連れ込む・・・。星野を煽った不良仲間の女子が、「この工場、元は星野の

実家がやってたんだよ。会社は倒産、一家は離散。そりゃ荒れるわ」と吐き捨てるように

言うのを聞き、雄一はただ涙を流して立ち尽くす。

「久野さんは、強いから」と言って雄一を慰めた津田も、久野が自ら頭を坊主に刈り上げて

教室に現れた姿を見て涙を流し、「空を飛びたい」という言葉を残して送電塔から飛び降りたФ

そして「リリイ・シュシュ」のコンサート会場。互いを知らずにサイトで励ましあっていた

ハンドルネーム《フィリア=雄一》と《青猫=星野》が出遭う事になるが・・・。

呼吸 呼吸
Lily Chou-Chou (2001/10/17)
東芝EMI

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地方都市の田園風景の中、溢れる光と影。手持のカメラワークを駆使して切り取った

映像が、揺れる幼い魂をリアルに描く。 

岩井監督の類稀な感性と篠田昇のカメラが生み出した、実験的かつ挑戦的で、

正に奇跡的な映画だと言える。

スクリーンに響くカーソルを打つ音、文字となって現れる少年達の言葉。

編集に4ヶ月を費やし、その一つ一つのタイポフェイスに岩井監督は意味を込めている。

物語でキーワードとなる<エーテル>と言う言葉は、意思を持った再生するエネルギー

の様なものだと、達也は感じたのだが・・・。   ブログランキング

この映画は、確かに見る者の心に多くの傷を刻み込む。

しかし、受け手に再生するエネルギーがある限り、ヒリヒリとした痛みを伴いながら、

やがて癒しへと変わっていく。傷そのものには痛みは無く、再生<リロード>しようと

するからこそ、そこに痛みが生じるのだ。


だから、生命力の強い者はもう一度観たいと感じ、そうでない者は拒絶する。

ラストシーン。放課後の音楽室のピアノでドビッシーを奏でる久野の凛とした姿は、

溢れんばかりに<エーテル>を放射し、眩い光に包まれている。

さて、後12回ほど観るとしますか。

岩井俊二監督への考察を、別ブログで公開中!

リリイ・シュシュのすべて リリイ・シュシュのすべて
岩井 俊二 (2004/02)
角川書店

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