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2007/08/19 (Sun) 『ブラックダリア』

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『なんくるない』事ない映画。

深呼吸の必要 (初回限定版) 深呼吸の必要 (初回限定版)
香里奈 (2005/01/28)
バンダイビジュアル

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 同じ映画でも、それを観た時の気分や心理状態、環境や自分のテンションによって、感じ方は変わってくる。勿論、優れた映画は、そんなエモーショナルなものも一変してしまう不思議なチカラを持っている。
 だからこそ、早くも五月病に悩んでいる君や貴方にぜひ観てほしいのが、この映画『深呼吸の必要』なのだ。

 監督は、「天国の本屋~恋火」の篠原哲雄。脚本は長谷川康夫。主演は監督との2作目となる香里奈。そしてキビ刈り隊のメンバーには、谷原章介 、成宮寛貴 、金子さやか 、久遠さやか 、長澤まさみ 、そして大森南朋と、今や押しも押されもせぬ若手のトップスターが勢ぞろいだ。また音楽は小林武史。主題歌を「MY LITTLE LOVER」が歌っている。

 物語は、沖縄へ到着したフェリーから降りてきた、若者達男女5人が、サトウキビ畑の刈り取り隊としてアルバイト先の農家にたどり着くことから始まる。ポンコツの軽トラで迎えに来たのは、バイトの先輩・田所豊(大森南朋)。派遣社員の明るいひな(香里奈)は場を盛り上げようとするが、派手な川野悦子(金子さやか)以外の 池永修一(谷原章介) 、西村大輔(成宮寛貴)、土居加奈子(長澤まさみ)は何か分け有りの様子で、中々打ち解けようとしない。 ブログランキング

 そして、見ず知らずの男女6人の共同生活と、35日で7万本のキビ刈りのバイトが始まった。しかし、要領を飲み込めない者、先輩風を吹かす豊かとぶつかる者。ぎこちない関係のまま、仕事ははかどらない。やがて、東京で看護師を勤める辻元美鈴(久遠さやか)も帰省して仲間に加わる。辛い仕事に疲れ一人、また一人と抜けてゆくが、なぜかココに引かれて舞い戻る。ある日、大輔が豊に、あんたはまともに暮らせないから、ここに逃げてるんだ』と食って掛かる。 何もいえない豊。そんな大輔も、肩を壊した元甲子園のエースだった。そして、同じことを繰り返すバイトの毎日の中、小さな出来事が起こる度に、それぞれの背負った痛みがほんの少しずつ見え隠れするのだった・・・。

 この映画は、まるでドキュメンタリーの様にロングの長回しが多く、淡々とサトウキビを刈り続けるシーンを写していく。そして、出演者達も、その間に世間話をするでもなく、ただ淡々とキビを刈り続けるのだ。しかし、ゆっくりと流れる時間。何処までも高く碧い空と入道雲。刈り取られたサトウキビ畑の向こうに、果てしなく沖縄の海が広がっている。そして何時しか、そんな画面を観ながら深呼吸している自分がそこにいる。いつの間にか、出演者達と一緒にカタルシスを感じてしまう。そんな、なんでもないのに何かがある、不思議な映画なのだ。FC2 Blog Ranking

 キビ畑の「おじい」と「おばあ」の笑顔。おばあの沖縄料理とおじいの『なんくるないさぁ』の言葉が、少しずつ心のもつれた糸を解いてゆく。この映画を観ながら、そんな沖縄の魅力にたっぷりと癒されてみるのも良いだろう・・・。


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最も美しいニコールに出会える。

ザ・インタープリター ザ・インタープリター
ニコール・キッドマン (2005/09/23)
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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 ニコール・キッドマンを愛する達也がお薦めする、映画史上最もニコールが美しい映画がこの『ザ・インタープリター』であります。『アザーズ』の美しき未亡人もよかったですが、プラチナブロンドを風になびかせ、縁無しの眼鏡でグリーン・アイを際立たせたその知的な姿に惚れ惚れします。そのお姿を見るだけでも一見の価値あり!
 しかも、競演は『ミステック・リバー』 『21g』のショーンペン。そして監督は『愛と悲しみの果て』のシドニー・ポラックと来れば、トリプル・オスカーのゴージャスさ。オマケに、アナン総長が渋々OKした初の国連本部内の撮影シーンも楽しめるとあっては、見ない手はありません。 

 そして、GWにディカプリオ主演の『ブラッド・ダイヤモンド』をご覧になった方にもお薦めです。アフリカ某国出身の設定、少年兵やテロ、民主政治と言う名の元の専制支配など、オーバーラップする要素がタップリと味わえます。ただ、かなり複雑な要素の詰まったポリティカル・サスペンスなので、そのあたりの背景や冒頭の伏線を見落とすと、付いて行けなくなってしまうので、ご用心。

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 映画はアフリカ・マトボ共和国(架空)から始まります。『ブラッド・ダイヤモンド』で見た少年兵がここでも登場し、サッカー場の廃墟で手作りのボールで遊んでいる少年達が、シルビア(ニコール・キッドマン)の兄サイモンと恋人を射殺するシーンなのですが、流石にショッキング。

 そして一方、N.Y国連本部で同時通訳を務めるシルビア(ニコール・キッドマン)は、ある日偶然マトボ大統領のズワー二暗殺を知ってしまう。知らせを受けた当局は、シークレット・サービスのトビン・ケラー(ショーン・ペン)を担当に差し向ける。しかし、トビンは彼女の言葉に疑問を感じ、彼女の怪しげな行動を探るのだった・・・。 ブログランキング

 妻を交通事故で失ったばかりのシークレット・サービスを、ショーン・ペンが熱演している。酔った勢いでバーから自宅に電話するケビン。誰も居ないはずの自宅。受話器から聞こえてくるのは、生前の妻の留守を告げる声。そのダイヤルに2度もコールするケビンの悲痛な表情が胸に迫る。ミスティック・リバーを彷彿とさせる渋い演技。あのハスキーな声と相まって、アルパチーノ2世と言った感もある。
 あくまでサスペンスなので、ストーリーのネタバレを避けたいが、ラストのセントラルパークのシークエンスで、トビンとシルビアの別れのシーンが良い。僅かな希望を残しつつアメリカを去るニコールの後姿に、静かにアフリカン・ミュージックがフェイド・インすると、カメラはユックリとパーンして、N.Yの摩天楼郡をなめて行く。ワイド画面に白く輝く国連本部ビルが映し出される。しかし、その先には、過ってそこにあった二棟の巨大なビルは無い・・・。


 銃声が響き、何も聞こえなかった。
 だが、人間の言葉は他の物音とは違っていた。
 それは、他の物音に勝る力を持っていた。
 叫び声ではなく、小さな声だとしても。
 かすかな声でも、銃声に勝るのだ。
 それが、真実を語る時は・・・。



 この言葉は、映画のラスト近くに出てくるある書物の一節なのだが、この数行に、『シドニー・ポラック』監督の伝えたかったメッセージと、ここ数年制作された幾つもの映画のテーマがクロスしている。主人公のニコール演じるシルビアの職業はタイトル通りインタープリター(=同時通訳)なのだが、彼女とシークレット・サービスのケラー(ショーン・ペン)が、このテーマを2時間かけて翻訳してくれます。ちょっと複雑で難解な点もありますが、DVDの特性を活かしつつ、じっくりと鑑賞頂きたいものです。『ミュンヘン』 『バベル』 『ブラッド・ダイヤモンド』を観て感動された貴方に、ぜひぜひのお薦めの一本。  FC2 Blog Ranking

P.S DVD特典で、シドニー・ポラック監督がワイドスクリーンとパーン・カットとの違いを熱く語っていますが、一見の価値ありです。

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  生きて生きて、生き抜いてやれ。

タイヨウのうた スタンダード・エディション タイヨウのうた スタンダード・エディション
YUI (2006/11/22)
ジェネオン エンタテインメント

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 FMヒットチャートで毎日の様に流れてくるYUIの唄う『CHE.RRY』を聴きながらこのレビューを書いている。YUIのウタを意識しだしたのはこの曲が切っ掛けなのだが、もうアルバムを2枚も出しているなんて知らなかった。「駆け引きなんか出来ないよ。好きなんだ」「胸がキュンと狭くなる」などの歌詞がとっても新鮮だった。へぇ、良い詩を書く娘だなぁ~なんて思っていたのだが、この映画の為に書き下ろしたと言う「Good-by days」も素敵なウタだ。そして、彼女が唄う姿を初めて見た時、なぜか『尾崎豊』を思い出した。優しくチョッと哀しそうですねた様な表情と強い眼差のせいだろうか・・・。しそんな彼女が初主演した映画『タイヨウのうた』。とっても静かで、ウタと優しさが沁みる良い映画なのです。

 映画の主人公雨音薫(YUI)は、16才。毎日夜明け前に家の窓越しに、サーフボードを抱えて現れる高校生の藤代孝治(塚本高史)に恋をしていた。彼女はXP(色素性乾皮症)という難病のため太陽の光にあたることができない。高校へも行けずに、深夜に駅前広場で歌うことが唯一の生きがいの薫は、恋の小さなキャンドルに灯った炎を大切にしていた。
 ある夜、弾き語りの最中に孝治を見かけた薫は後を追い、踏み切りで突然告白をする。しかし、薫に残された時間は残りわずかだった・・・。  ブログランキング

 夜明け前の、湘南の海。江ノ電の線路と踏み切り。派手さなんて微塵も無いが、この映画は実に丁寧で誠実に作られている。薫が孝治に告白する踏み切りは、映画の中で印象的に何度か登場するのだが、XPという難病に冒された薫と、普通に暮らす孝治を隔てるメタファーとして、上手く使われている。一度別れた二人が、再び線路で追いつき、薫のほっぺをつねってキスをするシーンは、静かに胸を熱くする良いシーンだなぁ~と思った。

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 この映画には、所謂芸達者な大物俳優は一人も出演していない。YUIは全くの初出演だし、塚本君も上手い役者ではない。しかし、その自然で静かな演技がかなり良い。只一人、劇団出身の岸谷五郎は、当然上手い。そして、只一人の娘を病魔に冒された葛藤に怒りを露わにするシーンは、流石に良い芝居をしている。
 監督の小泉徳宏(ROBOT)も脚本/原作の坂東賢治も若手ながら良い仕事をしている。低予算でコレだけの映画を創ってくれるのは嬉しい限りだ。
 
 薫は、『死ぬまで生き抜いてやるんだから』『生きて生きて、生き抜いてやる』という。そして、あっけなく突然死んでしまう。画面いっぱいに映される向日葵の花。カメラがゆっくりと引いてゆくと、タイヨウのメタファーとしてのその花に包まれた薫が静かに眠っている。残された人たちは、それでも日々の暮らしを続けてる。
 そんな時、薫が生前に録音した「Good-by days」がFMのローカル曲から流れ、街の人たちの耳を奪う。とっても美しく、そして心に残るエンデングだった・・・。 FC2 Blog Ranking
 
 
 レビューの中であえて静かなと言う言葉を何度も使ったが、最後にもう一回書く。この映画は決して映画賞などの記録に残らないだろうが、観た人の心に静かに記憶される映画になるだろう。
 
  そっとボリュームを上げて、確かめてみたよ・・・
 
 カッコ良くない優しさが、そこにあるよ ~ ♪




Good-bye days Good-bye days
YUI for 雨音薫 (2006/06/14)
ソニーミュージックエンタテインメント

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タイヨウのうた プレミアム・エディション タイヨウのうた プレミアム・エディション
YUI (2006/11/22)
ジェネオン エンタテインメント

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静かな振動が心を癒す。

ヴァイブレータ スペシャル・エディション ヴァイブレータ スペシャル・エディション
寺島しのぶ (2007/01/26)
ハピネット

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 一本の映画が、俳優の眠っていた才能を開眼させる事がある。むろん、眠っていたのは役者ではなく周囲の状況だったりもするのだろうが、そんな映画との良い出会いが観るほうも幸せにしてくれる。この『ヴァイブレータ』は、正にそんな映画だ。

 深夜のコンビ二。みぞれが雪に変わる寒い夜。ワインを買いに来た寺島しのぶ演じる主人公早川玲(寺島しのぶ)のモノローグで映画は始まる。6分近いモノローグと、トーキー映画のタイトル字幕の様な心象の見せ方で、グッとこの映画の世界に入り込ませる演出が上手い。主人公が心の声に悩まされるルポライターと言う設定もあり、この映画には合っている見せ方だと思わせる。

 何時からか自分の頭のなかに氾濫する“声”に悩まされ、アルコール依存症と過食・食べ吐きに陥っている31歳のルポライター玲(寺島しのぶ)は、コンビニでふと見かけた長距離トラック運転手の岡部(大森南朋)に惹かれて関係を持ち、そのまま彼のトラックに乗り込のだった・・・。  
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 二人を乗せて走る2トントラック。大きくも無く小さくも無いそれは、二人の居場所を象徴しているかの様だ。「オレ、中学もまともに出て無くてサ、シンナーやって、風俗店で女の子の手配とかやってた・・・」「ワタシ、変な声が聞こえるの。食べ吐きって知ってる?友達の影響で、ワタシもはじめて癖になっちゃった・・・」そんな裸の会話とトラックの静かな振動が、次第にココロを癒して行く。

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 二人が今までの嘘と思いをゆっくりと吐き出す定食屋のシーンと、突然の吐き気と不安に襲われる玲を岡部がバスタブで抱きしめるモーテルのシーンが良い。肌を合わせること事から始まった出会いは、トラックの振動に合わせ、やがて岡部と玲の魂のヴァイブレーションが解け合って一つになる。最後のコンビ二で別れ際に玲が見せる表情は、別人の様に新しいチカラに溢れていた・・・。  FC2 Blog Ranking

 新潟までの3日間、72時間のロードムービーのスタイルで、都市に棲む孤独な魂の再生を感じさせる魅力的な映画だ。監督は東京ゴミ女の『廣木隆一』。芥川賞の候補になった『赤坂真理』の原作を、『荒井晴彦』が見事な脚本に仕上げている。

 この映画でその年の映画賞を総なめにした寺島しのぶの演技は勿論見事だが、達也がこの映画を観たいと思ったのは、トラックの運転手を演じた『大森南朋(なお)』の存在が気になったのだ。と言うのも、4月に劇場で観た『蟲師』の虹朗を演じた大森の演技が良かった故。出しゃばらず、そこに居ることがココロの癒しになる様な不思議な空気感を持っている。そう言えば彼のは父は、舞踏集団『大駱駝艦』を主宰する俳優の麿赤児だった。うーむ、赤児の魂、南朋までも(すんません)。 

 しかしこの映画は、かなりの低予算ながらも作り込みが上手い。効果的に使われるサイドミラーやトラック無線。カメラワークや音楽のセンスなど、どれを取ってもプロのお仕事を感じさせてくれます。『ヴァイブレータ』と言う一見過激でキャッチーナなタイトルに引いて、見過ごしていた貴女!◎のお薦めです。冷え込む日の夜に、ホットレモンでも飲みながら観るのも悪くないかも。


ヴァイブレータ ヴァイブレータ
赤坂 真理 (2003/01)
講談社

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