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2007/08/19 (Sun) 『ブラックダリア』

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桜は、来年また咲くことを知っているのか…。

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岡田准一 (2006/11/24)
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 今回レビューの異色時代劇『花よりもなほ』は、前作『誰も知らない』で、カンヌの話題をさらった是枝監督の作品だ。テレビマンユニオン出身の彼は、95年のデビュー作『幻の光』以来、そのドキュメンタリーなタッチで独自の世界を創りり上げてきた。

 今回の『花よりもなほ』も、是枝監督らしい人間観察の眼力から生まれた時代劇にして人情劇と言った作風に仕上がっている。
 舞台は今から300年ほど前の元禄15年の江戸の下町。冬から春、そして夏を過ぎ秋がきて次の冬を迎えるまでの1年を、季節の移り変わりを美しく交えながら描いている。FC2 Blog Ranking

 主人公は、信州から父の仇討ちのために上京した武士の青木宗左衛門(岡田准一)。いつの間にか3年が過ぎ、崩れかけのオンボロ長屋に暮らしているが、ついに仕送りを断たれることになる。そんな折、長屋の仲間の貞四郎(古田新太)が仇の金沢十兵衛(浅野忠信)を見つけたと言っては金をせびるのだった。しかし、寺子屋を開き、剣術ならぬ算術を教えながら、向かいのおさえ(宮沢りえ)と息子の進之助母子との触れ合いに心を和ませる日々に満足していた。

 そんなある日、偶然金沢十兵衛がすぐ近くで人足として働き、妻と連れ合いの息子とつましく暮らしているのを知ってしまう。腕に自身が無いだけでなく、人として彼らの幸せを奪うことに疑問を感じる宗左衛門。そして、進之助の父も仇討ちで殺されていたことを知った宗左は、ぎゅっと進之助を抱きしめるのだった・・・。

 敵討ちの連鎖が続く江戸時代。武士の名誉と一分を賭けて相手を斬ることが正しいとされた時代において、宗左衛門はどう生きるのか。同じ長屋に潜む赤穂浪士達と対比させながら、人としての行き方を問う是枝監督の温かい眼差しを感じさせる良い映画である。ブログランキング

 劇団新幹線の古田新太演じる寺の息子貞四郎が言う。『桜は、来年も咲くことを知っているから、あんなに潔く散れるんだよ』と。来年咲くことが無い人々は、貧しくても強かに、しっかりと暮らしに足をつけて生きる。その姿もまた花なのだろう。かってのいい名付けに告白するそで吉(加瀬亮)の姿と、進之助の父が仇討ちで死んだことを知って抱きしめる宗左のシーンが良い。

また、古田新太をはじめ、木村祐一、上島龍平がユーモアを、加瀬亮と浅野忠信がペーソスを、そして香川照之、田畑智子、寺島進がリアリティを感じさせる。今までに無い、新しいスタイルの時代劇を、是枝組が見事に開花させた感がある。また、時代劇と言えば、『たそがれ清兵衛』で絶賛された宮沢りえはあまり好きではないが、『花よりもなほ』のりえちゃんが100倍素敵に思えたのは、達也だけだろうか・・・。

 ともかく、宮沢りえが演じるおさえの言葉、『宗左さんは、心のなかのクソを餅に変えたのよ』と叫ぶ言葉に、この映画は象徴されているのだ。


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