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2007/08/19 (Sun) 『ブラックダリア』

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ジャパンサイコの最高峰。

CURE キュア CURE キュア
役所広司 (2007/07/27)
角川エンタテインメント

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 『デビッド・フィンチャー』のゾディアックを試写会で観て、なぜか観たくなった映画がこの『CUREキュア』なのだ。監督は、もう一人の黒沢として世界でも認められる『黒沢清』。チョッとレトリックやギミックに走りすぎる嫌いもあるが、この映画は流石、蓮見重彦の薫陶を受けただけの事はある見応えのある濃厚な一本と言える。

美しい海岸の砂丘のシーンからこのサイコ・サスペンスは始まる。自分の名前も思い出せない男・間宮(萩原聖人)は、偶然知り合った男の親切に甘えて自宅に上がり、一つ目の殺人教唆を犯す。それは、医大の精神科の学生だった間宮が、催眠術を使って人々の心の奥に潜む狂気を呼び覚まし、潜在的願望を開放して<CURE/癒し>するという行為だった。
 その猟奇殺人を追う刑事の高部(役所広司)は、事件を追っていくうちに、自らが抱える不満を表出していき、皮肉にも癒されていく。高部には、精神を病んだ妻がいたのだ。もちろん高部は妻を愛していたが、心の底では、疎ましくも感じていたのだ。 ブログランキング

誰にでもある潜在的不満。今と言うストレス社会にあって、それは否定できない事実である。誰もが上辺は平成を装って入るが、心に満たされぬ思い、癒されぬ自分を抱えている。そんな心の隙間にスルリと入り込み、眠らせていた怒りや黒々とした得体の知れぬ怒りを解き放つ。観る者をぐいぐい引き込んでいく緊張感のあるストーリー展開に、いつの間にか魅せられて行く。

 日常の延長線で、あっけなく人を殺してしまう。咽や胸をXに切り裂いて。そんなシーンで流れる場違いなメロディにゾッとする。空中を走る路面バス。高部の妻が空っぽの洗濯機を回す音が耳から離れなくなる。そして、追い討ちをかけるように、犯人の間宮は『あんた、誰?』『おぼえてない』『あんての話し、聞かせてよ・・・』と、不気味にこちらオ駆り立てる。

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 やがて、一連の事件に関連のある人物として記憶喪失の放浪者、間宮が浮かび上がる。事件への関与を確信した高部は、彼を拘留し尋問を続ける。しかし間宮は、今まで癒した誰よりも、刑事の高部に救済者としての資質があることを見抜く。そして、逆に高部を不安と苛立ちの極致へと追い込んでいくのだった・・・。  FC2 Blog Ranking
 全身ストレスの塊のような高部を演じた『役所広司』の演技に魅せられる。今や世界で認められる役所だが、この映画の演技には、見事に役所ならぬ役者としての存在を感じさせられる。また、甘えた声で奇妙な間をもって問いを重ねていく間宮を演じた『萩原聖人』の演技力も怖い。サイコな犯人を演じさせて、彼の右に出る俳優は日本にはいないだろう。

 この映画を他のサイコ・サスペンスやホラー映画と別次元に押し上げているのは、黒沢清監督の演出・脚本の力によるものだ。アントン・メスメル(メスマー)の催眠療法や動物磁気をモチーフに、異色のサイコ・サスペンスを作り上げている。何気ないクリーニング店の会話、ファミレスでのウエイトレスとのやり取り、そして路線バス。何れも劇中に同様のシーンが二度出てくるのだが、一度目と二度目では、その意味する所は全く違うものに成っている。特に、ラストのファミレスのシーンの引き画は怖い。マニュアル通りの接客で高部に接したウエイトレスの片手には・・・。あ~、怖いですねぇ怖いですねぇ。今回のレビュー・タイトルのコピーが、『サイコの最高峰』。あー怖いですねぇ。

魔の眼に魅されて―メスメリズムと文学の研究 / マリア・M. タタール


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